少しの失敗と成功の話。
昨日、クラス内で音楽会に向けて合唱曲の練習をしていました。
2年生は市の音楽会にも出場するので、少々(教員サイドしては)気合いが入っているのですが、何人かが口すら開けずにやり過ごそうとしていたんです。
いい機会なので、ちょっとキツ目モードになる。その人たち(5人)だけ立たせて歌え!と一喝。
伴奏は電子ピアノに任せ、思いっきり無表情で睨みつけたまま、歌わせたんです。(怖すぎたんじゃないか、と反省。)
一人はきちんとすぐに歌えたので途中で座らせ、のこり4人。
一番が終わったところで全体にこう言いました。
「一緒に歌いたい人はどうぞ。」
普通なら無表情の教員が睨んでるんですから笑、一緒に歌う人なんか出ないんだろうなーと思っていましたが、やっぱり子どもたちは変わりつつあります、周りをキョロキョロしながら、どうする?のアイコンタクトを始めます。
「恥ずかしがらずに、どうぞ。」
この声かけを皮切りに、何人かが立つ。歌い始める。声の大きさが倍になる。
波及する。さらに立つ。何倍にもなる。
ちょっと恥ずかしくて立てない子も、座りながら歌っている。
いつしか、全員が一緒に歌ってました。
ようやく、心が一つになる瞬間が生まれます。
席に座らせて、はじめに立っていた子に質問しました。
「みんなが一緒に歌ってくれて、どうだった?」
「嬉しかった。」
「そうだよね。でも、考えてみて。君達は、その嬉しいことと逆のことをしていたんだよ。それで果たして良かったのかな?」
この時点で何人か目が赤くなってます。どうやら気づいてくれたようだ。
「先生、合唱の練習の一番はじめに、みんなで歌うんだよ、って言ったと思う。誰一人だって、歌わなくていい人なんていないんだよ。みんなで、いい曲にしようね。」
図ったかのようなチャイム音。
あいさつをして、終わりました。
今回、歌を歌わなくていいや、と思わせてしまったのは私の責任だと思う。そういう空気を知らないところで出していたんだと思います。失敗しました。
ただ、クラスのみんなが私の意図を汲んで、一緒に歌ってくれたこと、これは思いもよらず、よかったなぁ!と思ったことです。
まだまだ課題も正直ありますが、音楽会は成功に向けて動き始めたな、と思います。
がんばろう、みんな!